総務省が発表した2023年10月時点の住宅・土地統計調査(速報値)によると、全国の空き家数は899万戸に達し、過去最多を更新しました。これは5年前の調査と比べて50万戸増加しており、住宅総数の13.8%を占める深刻な状況です。
中でも広島県は空き家率15.8%、23万1千戸と全国平均を上回り、深刻な空き家問題を抱えています。
空き家のうち、過半数である502万戸が共同住宅(マンション・アパート)です。これは共同住宅総戸数の16.7%が空き家となっていることを意味し、今後さらに増加していくことが懸念されています。
特に問題なのが、築40年を超える老朽化した集合住宅です。所有者の特定が難しく、大規模修繕や解体、建て替えの合意形成が困難な状況が続いているのです。国土交通省の試算によると、築40年超のマンションは20年後には3.5倍に膨らむ見通しであり、共同住宅の空き家率は今後も上昇していくと予想されます。
放置された空き家は、景観悪化や治安悪化、災害時の延焼リスクなど様々な問題を引き起こします。こうした問題を解決するため、政府は昨年12月から改正空き家対策特別措置法を施行し、今年4月からは相続登記義務化制度をスタートさせました。これらの法改正により、空き家を放置した場合、固定資産税の増額や10万円の罰金などのペナルティが科されるようになります。
政府は今後も空き家対策に真剣に取り組んでいく姿勢を見せており、対応しない場合は更なる厳罰化が進む可能性もあります。所有者の方は、早めに対策を検討することが重要です。
空き家問題の解決には、所有者だけでなく、地域住民や行政、民間事業者など様々な主体が連携していくことが必要です。所有者向けの相談窓口の設置や、空き家バンク制度の拡充、空き家を活用した新たなビジネスモデルの創出など、様々な対策が求められています。20年後の空き家問題を深刻化させないためにも、今こそ対策に取り組む必要があります。
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