あなたは宅地の安全性について考えたことがあるだろうか。
大雨により崩れる崖、地震による液状化、地震によるがけ崩れや地すべり・・・
広島市の旧市街地は中洲であり、液状化は避けられない。一方平坦地が少ない広島市は山を切り開いた造成地が多く、これまでも大雨による災害が続いている。
ここ数年全国でも自然災害が続いており、土砂災害や浸水など多くの被害が発生している。
そんな中、熱海で起こった違法盛土による土砂災害は大きく報道され、ご存じの方も多いだろう。被害に合われた方にはこの様な表現で申し訳ないが、適切な工事を行わない盛土は崩れる事が証明された形となった。
しかし、適切に工事をしていても、造成された時期により工事基準や規制が異なるため、古い造成地は注意が必要だ。
※平成18年4月に宅地造成等規制法が改正され基準が厳しくなった。
2020年2月に逗子市の分譲マンションでマンション敷地斜面が崩落し女子高生が生き埋めとなり死亡した。
この事故で刑事では遺族が区分所有者等を過失致死容疑で告訴し、民事ではマンションの区分所有者と管理組合、管理業務の委託を受けた管理会社を相手に、約1億2千万円の損害賠償請求を起こしている。(内区分所有者へは9400万円、38戸、1戸当たり約247万円)
工作物責任は所有者の無過失責任となる。刑事・民事で訴えられ多額の賠償請求されることもあり、知らなかったでは済まされない。
あなたが所有するマイホームやその他の宅地はどうだろうか。
これまで何もなかったからこれからも安全とは限らない。
造成時に切土か盛土か、擁壁(崖)は頑丈かなど調査してみてはどうだろう。
大規模造成地の切土・盛土については広島県が大規模盛土造成マップを公表している。広島県内の市町村の大規模造成地の盛土部分が分かる。
宅地に地盤沈下や擁壁(崖)にひび割れ等はないだろうか。
ひび割れは崖の崩壊につながるため要チェックだ。
まずは自分でチェックしたいという方は、広島県のホームページからチェックシートをダウンロードして確認を。
少しでも不安を感じたなら直ぐに専門家へ調査依頼することをお勧めする。
参考
広島県「大規模盛土造成地マップの公表について」
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/262/20170313takuchitaishinka.html
広島県「我が家の宅地安全マニュアル」
https://www.mlit.go.jp/crd/pamphlet.html
広島県「我が家の擁壁チェックシート(案)」
https://www.mlit.go.jp/crd/web/jogen/pdf/check.pdf
古いブロック塀も危険。「ブロック塀が倒れたら」
https://tsubaki-f.com/fudo/archives/3211
空き家の宅地も同様。管理が適切に行われなけれは宅地の安全は保たれない。
何かあれば管理責任を問われる。
誰も住まない空き家はすぐに処分を。
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