国交省 告知事項のガイドライン策定へ

 不動産の取引では、殺人や自殺等があった物件、いわゆる「事故物件」については、借主や買主への告知義務があるとされている。これは「もし事前に知っていたなら契約はしない」という、契約締結の判断(意思決定)を左右する事項だからだ。

しかし、現在では事件後何年経過するまで告知義務が有るか等曖昧な状況。

 これについて国土交通省は「事故物件」の基準を明確にするためのガイドライン(指針)作成に乗り出すこととなった。2020年2月から有識者検討会を開催し、年内の取りまとめを目指す。

 事故物件とは、自殺、殺人事件、腐敗臭等で騒ぎとなった孤独死等を言う。自然死(病死による孤独死を含む)で死後7日以内程度なら事故扱いしないこともあるようだ。

 告知義務については業者により対応が異なる。賃貸物件では事故後に一度入居者が入ればその次からの入居者には告知しないとする業者や10年経てば告知しないとする業者等対応がまちまちである。
 しかし、事故後何年経とうが告知されない入居者が入居後に事故のことを知るとトラブルになることが多い。

これらのトラブルを無くすため、この度、告知事項のガイドラインを定めようと国土交通省がやっと重い腰を上げたのだ。

 このガイドライン策定後の影響を考えてみる。

家主にとっては、いつまで告知が必要かにより、賃料収入の見通しが異なる。と言うのは、事故物件となれば、賃料を下げて募集せざるを得ず、それでも入居が決まらない場合もあり、収入減となるからだ。

借主や買主にとっては、基準が明確になることで、契約の判断がつきやすくなる。また、告知されずに(知らずに)契約する事が減る。

不動産会社にとっては基準が明確になることにより、関係者へ説明がしやすくなり、トラブルを避けやすくなる。

 

 事故物件を避けたい方には
事故物件告発サイト 大島てる→ https://www.oshimaland.co.jp/

 最近では事故物件を「訳あり物件」として専門に集めたサイトが出てきている。通常の物件と比べ、半額以下など割安な賃料で事故を気にしないユーザーに人気を集めている。
事故物件ポータルサイト 成仏不動産→ https://jobutsu.jp/

 

ファイナンシャルプランナー  香川 文人

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