住宅ローンの借入とライフプラン

FPから見た住宅ローン借り入れについて書いてみる。

ハウスメーカーの営業マンや不動産販売会社の営業マンから税込み収入を聞かれ、「これ位借り入れできますよ」と資金計画書を見せられる。

これなら購入できると気が大きくなって、購入される方が多いのが現実だ。

中身を拝見した一例だが、税込み年収500万円、変動金利0.8%35年返済、借入額4,500万円、月額返済額122,850円、年間返済額1,474,200円、年間返済率29.4%

年間返済率から見るとなんとか返済できる金額だが、変動金利なので、将来金利が上がれば返済が苦しくなる。

変動金利は6ヶ月毎に利率の見直しがされる。返済額については5年毎に見直しがされ、万一大幅に返済額が上がる場合でも、今払っている返済額の1.25倍までに抑えられる仕組みになっている。

税込年収と手取り額では大きな差が有る。手取り額約430万円で返済率を計算すると返済率は34.2%と手取り額の3割に達する。

これでは将来生活にゆとりはなくなるだろう。

販売する方としては客の将来のことなど知ったことではない。契約がほしいので一番安い金利で少しでも多く借り入れさせて購入させようとする。

さて、期間固定であっても住宅ローンの優遇特約期間が終了してしまうと、返済額が上昇する。

固定期間が終わると当初の優遇金利(2%優遇等)が終了し、その時の基準金利から1%等優遇されるが、それでも借入時から1%以上の高い利率が適用されるだろう。

当然返済額も上がる。

数年経てば返済額が増え、固定資産税の控除が終わり子供の教育費が大きな負担となる。住宅ローン控除も10年間で終了してしまう。

新築建物はマンション等で5年間それ以外は3年間固定資産税が約半額に軽減される。

現在の住宅ローン控除は借入残高の1%で、各年の控除限度額は40万円(認定長期優良住宅等の場合は50万円)だが、払っていない所得税は戻ってこない。また、所得税で控除しきれない金額があれば、自動的に個人住民税からの控除される。

新築後10年を超えると建物の修繕が必要になってくる。外壁と屋根の塗装をすれば100万円を超える費用が必要だ。更に年数経つと、水回りの修繕が必要な時期を迎える。

一戸建てであっても、修繕費を積立しておかないと修繕費の負担は大きい。

長期修繕計画を立てると明確に費用がいつどのくらい必要か分かる。

長い目でみた家計の収支計画(ライフプラン)が必要なのだ。

住宅ローンの返済率を税込み年収の20%以下または手取り額の25%以下で借り入れし、ライフプランを立てると、生活が安定し破綻リスクが低くなる。