2017年12月29日付日本経済新聞朝刊に
政府は所有者不明の土地や空き家問題の抜本的な対策に乗り出す。現在は任意となっている相続登記の義務化や土地所有者の放棄の可否などを協議し具体策を検討する総務省は早ければ2018年にも民法や不動産登記法の改正を法相の詰問機関である法制審議会に諮問する方針だ。
政府は年明けに関係閣僚会議を開いて検討作業を急ぐ。
2017年12月29日付日本経済新聞朝刊を引用
の記事が一面トップに掲載されていた。
所有者不明土地の増加は、相続人が税負担を避け登記手続きをしないことが要因になっている。
現行の法制度では、相続登記が任意であり登記しない事への罰則も無い。
増田寛也元総務相ら民間有識者でつくる研究会によると、
2016年時点で不明者土地が九州を上回る約410万ヘクタールあり、2040年には北海道の約9割の720万ヘクタールに達するとの推計を公表している。これらの経済損失は約6兆円と見積もっている。
同研究会は、2017年12月13日、所有者不明の土地の解消に向け現在は任意となっている相続時の登記を義務化すべきだとの政策提言をまとめた。居住地と離れた土地を相続し、管理や利用が困難になった場合に備え、所有権を手放すことができる制度を設けるなど有効活用を求めた。
2017年12月14日付毎日新聞新聞朝刊を引用
この提言を元に政府が動いたのだ。
では、相続登記が義務化されるとどうなるか予想してみる。
1.登記費用の大幅な減額
相続の登記にかかる費用が高い事により、登記が行われない原因の解決としては、負担の軽減が必要だからだ。
2.相続をしない選択が可能になる
相続をしても管理が出来ない場所であれば、相続したくない方も多く登記が行われない原因となっている。
相続せず、地方公共団体などに寄付出来る様にすれば、解決する。
3.相続登記を実行させるには
相続が発生したら登記を促す仕組みが必要。罰則が出来る可能性がある。
一般的に法改正されても遡って適用されることはないため、今の空き家問題は解消されない。しかし、相続登記を放っておくことは子や孫ばかりか、子孫に大きな迷惑を掛けることになる。
直ぐにでも相続登記はすべきだ。