マイカーを所有するときの支払い方法が、①現金、②マイカーローン、③残価設定型マイカーローン、④サブスクが有る様に、住宅を購入するときも残価設定型住宅ローンが出てきた。
残価設定型住宅ローンは2社から
2019年11月に新生銀行が旭化成ホームズと提携し取り扱いを始めた。
2022年9月に大和ハウス工業は全国で残価設定型住宅ローンの紹介を開始すると発表した。
国も後押ししている残価型住宅ローン
国土交通省が2021年3月に発表した「住生活基本計画」において、「ライフスタイルに合わせた柔軟な住替えを可能とする既存住宅流通の活性化」を推進するために、「リバースモーゲージや残価設定型住宅ローンの等の多様な記入手段の活用」を発表。国も後押しをする形になっている。
残価設定型住宅ローンの仕組みとは
新生銀行の例
これまでは、7,000万円の住宅を購入した時、頭金500万円なら6,500万円の住宅ローンを組むのが普通だった。一方、残価設定型住宅ローンは購入する住宅の将来の資産価値を1,400万円と設定すると購入代金から残価1,400万円を差し引いた5,100万円の住宅ローンを組むこととなる。
貸付条件
返済期間は15年から35年以内。
借入金額は500万円以上1億円以下
対象地域は東京都と神奈川県の一部エリア
住宅ローンの返済終了時に残価1,400万円となった住宅を4つの方法で精算します。
精算方法は
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- 売却による完済(住み替える)
- 自己資金による完済(残価1,400万円で買取って継続居住)
- 80歳まで期間延長(再度住宅ローンを借りて、継続居住)
- リバースモーゲージへ借換え(継続居住)
※内容は新生銀行のパンフレットより
※1で売却できないときは買取保証が付いており残債が残ることは無い。
※3と4は別途審査が有る
メリットとなる方
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- 大手ハウスメーカーの高級住宅に低い返済額で住める
- 将来住み替える予定がある
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デメリットとなる方
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- 終の棲家にしたい人
- 退職までに住宅ローンを完済したい人
- 将来建て替えをしたい人
- 十分な収入があり、借り入れが必要ない人
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問題点
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- 上記の例に土地と建物の内訳金額が書いてないが、残価設定が低い。残価設定が住宅(土地建物)代金の30%から40%位で設定できるなら大きなメリットになると感じる。
- 今後人口・世帯数とも減少に転じて土地が余ってくると思われるため、かなり低い残価設定になっているのだろうか。
そうなると地価が高い大都市では成り立つが、地価の低い地方では成り立たない。現実に新生銀行では対象地域が東京都と神奈川県の一部エリアとなっている。 - 取り扱いは大手ハウスメーカーの2社だけで地方の工務店では利用できない。
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この様な状況で全国への普及は難しいと思われる。
国が新しい仕組みを取り入れるなどして地方の工務店や不動産会社でも取り扱い(借り入れ申込み)出来るようになると一気に普及するだろう。
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